自作詩「春の雪」

劇場の楽屋口

春の雪が舞っている

ちらり、ほらりと

あたりは、びっしょり雨の後のようだ

どうせ降るなら真っ白な雪景色に変えてくれよ

台詞、言えてないよ

つまり、そういうことなんだな…


舞台の袖裏

春の雪が舞っている

煌々と輝くスポットライトのなかで

君の歌声は白い結晶になって舞っている

芝居、やれてないよ

いいな、歌で観客を魅了できる人は


本番中の楽屋

春の雪が舞っている

モニターがみんなの熱を伝えている

観客が惜しみない拍手を送る

演技、おざなりだよ

どうしたんだろう、心が入らない


ひとりぼっちの演技なんていらないな

想いのこもらないセリフもいらないな

心が凍てついた役者もいらないな


ぼくの心に雪が降る

春の雪が舞っている










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