青すぎる海の記憶

昨日の暑さなど夏の到来の近さを感じさせる。

実は、何回か前から設定画面を海岸線に白いドレスのすそをなびかせる少女と犬のイラストに変えた。

ぼくにはこれとすごくよく似た海の記憶がある。

でも、それをいつどこで見たのか、わからずじまいのまま今日に至っている。

幼少期、ぼくは唐津の西の浜に海水浴に行っていた。

だから、ここでの記憶かなとずっと思っていたのだが、どうも違う。

もっともっとどこまでも海岸が長く広がり、近くに島はない。

白い砂浜にはほぼ誰もいない。

青すぎる紺碧の海には遠く外国船が陽炎のようにゆらゆらそのシルエットを薄くしたり、濃くしたりしながら水平線の際を通っている。

もう30年も前にぼくは母にそんな記憶の話をした。

母はびっくりした顔をしてこう言った。

戦前、海南島に行った時、全くそれと同じ海岸を見たというのである。

でも、これは母の記憶であって、ぼくの記憶ではない。

その話を聞いて、ぼくが想像して記憶に変えたのなら話はわかる。

ところが、母はそんなことずっと忘れていた、だから言うわけがないと強く否定するのだった。

戦前の写真も空襲で焼けてほとんど残っていない。

結局、ぼくの記憶はどこに始まるのか分からずじまいである。

でも、ぼくの脳裏にははっきりこの記憶が刻まれている。

この画面にしたのはそういう理由による。

母とシェアしている思い出である。

今年、数えの白寿である。

最近では、よく寝ているらしい。

どんな夢を見ているのだろうと思う。













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