スマホ会議

最近では、会議の際にちょっとした疑問が浮かんだ時、誰かがスマホでたちどころに調べてくれる。

先日も、打ち合わせ資料の中に「ペネストレーション」という言葉が出てきた。

みんな、どういう意味?って顔をしている。

向い風の中を前に進む能力、と調べた誰かが言う。

「コンピュータやネットワークのセキュリティ上の弱点を発見するテスト手法の一つ」という回答もあった。

でも、どうも文意から言って、違うようだ。

そして、誰かが見つけた「市場浸透価格設定」の意味を説明してくれて、それだということになった。

ここまでの結論を得るのに要した時間は十数分。

まぁ、昔みたいに知ったかぶりをする必要がなくなったのはとてもいいことだ。

でも、若い人は調べて解を得たことで満足するのか、覚えようとしない。

しばらく経つと、おんなじことを調べている。

「なんだっけ?」で、さんざん調べただけでなんとなく会議をやった感が横溢する。

自分の考えをまとめて主張してくる意見者はほとんどいない。

意見を求めても誰かの意見の追認に過ぎない。

結局、会して議せずの典型みたいになっている。

だから、議して決せずまでいかない。

いつまでも問題点が同じところにぶら下がっている。

それと、若い人たちは「決める」ということをなぜか忌避しているというか、拒絶している。

無理やり守備範囲を決定して、これとこれの担当は君と決めると、露骨に嫌な顔をされる。

みんなで渡れば怖くない、風の決め事にしたがる。

まして担当責任を追求したりすると、「それって、人としてやってはいけないことですよ」みたいな全否定にあう。

そういう教育を受けてきたんだろうなと思う。

重視する価値観が違うと面倒なことこの上ない。

スマホ会議になって、共有する情報制度は均一化されたが、異見も根絶やしになった気がする。

会して議せず。

議して決せず。

決して行わず。

まさに、そんな現象が蔓延っている。










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