笑った話-10
上がり最終ホール。やっとたどり着いた…。
で、先に申しあげておきます。今日の、最後だからさぞかしではないからね…その程度の話です。すみません。
あのね、ぼく実は笑った話に関しては結構ネタを持ってると自負しておりましたので、楽勝と思って書き始めたのですが、文字にすると意外に笑い話って面白くない。
そういうことでいえば、あのY君のスキー場での話は秀逸でしたでしょ?
いつアップしたかさえ覚えてないのですが、読んでない方はそちらもどうぞ(2011/06/03 )。
さて、今日の話はぼくがNHKの外郭団体の仕事で頑張っていたころの話である。
この頃は、自治体の偉いさんやNHKの方たちとよくご視察の旅に出かけた。
お役人さんはこういうご視察の旅が大好きである。
岐阜県H町のOさんたちと山梨県の温泉保養施設を見に行った時、ホテルの庭を散策して戻ってくると、玄関でタクシーに乗って出かけようとしているOさんにバッタリ出くわした。
「おや、どちらに?」、当然そう聞く。
そうしたら「ね、ご馳走を食べさせてやるから誰にも言わないでくれる」とおっしゃる。
何やら怪しいが、そこはぼくも大人である。「わかりました、他言無用ということで」といって一緒にタクシーに乗り込んだ。
着いた先がまた、立派な旅館だった。
タクシーが玄関に横付けするとミスユニバース級の美人女将が「よくおいでくださいました」とおっしゃる。
Oさんはどうもそわそわ地に足がついてない雰囲気だった。
ま、そんなこんなで、おいしいご馳走もたらふくいただいてひと心地ついたのでぼくはお世辞でこういった。
「いやー、おかみさんは本当にきれいな言葉をお話になりますね。ご出身はどちらですか?」と。
「ま、嬉しいわ。…さて、どちらでしょ?」。
艶然と笑いながらそんなことをおっしゃる。
で、ぼくは気を遣って、トイレに行くふりをして、地階のプレイルームに行ってゲームをしてからゆっくり戻った。
Oさんはすっかり出来上がって、沈没しそうになっていた。
「おれはここに泊る」と言い張るので、ぼくはホテルに電話して、明朝Oさんと一緒にそっちに行くからと連絡してぼくもこちらの旅館に泊まることにした。
それでお部屋までOさんに肩を貸して、連れて行った。
その時、Oさんのズボンのポケットから箸入れの紙袋がぴょこっと出ていることに気がついた。
落としそうだったのでぼくがスッと抜いて自分のポケットに折って入れていった。
そして、そのまま旅行から帰ってきた。
そんな箸入れのことなどすっかり頭になかった。
ところがある日、ポケットからこれがひょっこり出てきた。最初、ピンとこなかった。
広げて見たら、お手元の裏側に「Oさん お願いです。もう私の心のチャンネルをなぶらないで」と書いてあった。
おい、おい、おい。
えらいもん、持ってきちゃったなぁー、とあわてた。
でも、いまさらこんなもんが出てきましたとも言えない。
もともと失くしそうだったのだから失くしたことにして、素知らぬことにした。
それからしばらくして、あの女将はこっちの出身の人だと思った。
「チャンネルをなぶる」のはこっちの人だからだ。
恋文に方言はなじまない。
しげしげ見るたびになぜかおかしかった。
で、先に申しあげておきます。今日の、最後だからさぞかしではないからね…その程度の話です。すみません。
あのね、ぼく実は笑った話に関しては結構ネタを持ってると自負しておりましたので、楽勝と思って書き始めたのですが、文字にすると意外に笑い話って面白くない。
そういうことでいえば、あのY君のスキー場での話は秀逸でしたでしょ?
いつアップしたかさえ覚えてないのですが、読んでない方はそちらもどうぞ(2011/06/03 )。
さて、今日の話はぼくがNHKの外郭団体の仕事で頑張っていたころの話である。
この頃は、自治体の偉いさんやNHKの方たちとよくご視察の旅に出かけた。
お役人さんはこういうご視察の旅が大好きである。
岐阜県H町のOさんたちと山梨県の温泉保養施設を見に行った時、ホテルの庭を散策して戻ってくると、玄関でタクシーに乗って出かけようとしているOさんにバッタリ出くわした。
「おや、どちらに?」、当然そう聞く。
そうしたら「ね、ご馳走を食べさせてやるから誰にも言わないでくれる」とおっしゃる。
何やら怪しいが、そこはぼくも大人である。「わかりました、他言無用ということで」といって一緒にタクシーに乗り込んだ。
着いた先がまた、立派な旅館だった。
タクシーが玄関に横付けするとミスユニバース級の美人女将が「よくおいでくださいました」とおっしゃる。
Oさんはどうもそわそわ地に足がついてない雰囲気だった。
ま、そんなこんなで、おいしいご馳走もたらふくいただいてひと心地ついたのでぼくはお世辞でこういった。
「いやー、おかみさんは本当にきれいな言葉をお話になりますね。ご出身はどちらですか?」と。
「ま、嬉しいわ。…さて、どちらでしょ?」。
艶然と笑いながらそんなことをおっしゃる。
で、ぼくは気を遣って、トイレに行くふりをして、地階のプレイルームに行ってゲームをしてからゆっくり戻った。
Oさんはすっかり出来上がって、沈没しそうになっていた。
「おれはここに泊る」と言い張るので、ぼくはホテルに電話して、明朝Oさんと一緒にそっちに行くからと連絡してぼくもこちらの旅館に泊まることにした。
それでお部屋までOさんに肩を貸して、連れて行った。
その時、Oさんのズボンのポケットから箸入れの紙袋がぴょこっと出ていることに気がついた。
落としそうだったのでぼくがスッと抜いて自分のポケットに折って入れていった。
そして、そのまま旅行から帰ってきた。
そんな箸入れのことなどすっかり頭になかった。
ところがある日、ポケットからこれがひょっこり出てきた。最初、ピンとこなかった。
広げて見たら、お手元の裏側に「Oさん お願いです。もう私の心のチャンネルをなぶらないで」と書いてあった。
おい、おい、おい。
えらいもん、持ってきちゃったなぁー、とあわてた。
でも、いまさらこんなもんが出てきましたとも言えない。
もともと失くしそうだったのだから失くしたことにして、素知らぬことにした。
それからしばらくして、あの女将はこっちの出身の人だと思った。
「チャンネルをなぶる」のはこっちの人だからだ。
恋文に方言はなじまない。
しげしげ見るたびになぜかおかしかった。
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