とんちゃん

牛のホルモン焼きを「とんちゃん」という。

中部地区限定のネーミングなのだろうか?

だいぶ前になるが、東京支社のディレクターだった友人が「知らない。聞いたこともない」という。

こっちでは、番組収録などの打ち上げに、とんちゃんを食べに行くことは多い。

まず、安いし、脂っこくて腹いっぱいになるから若い人にはたまらない御馳走である。

Mというプロデューサーは、とんちゃんを食べに行くために仕事しているようなところがあった。

打ち上げには、必ず会社の近くのとんちゃん屋を指定した。

狭くて小汚いとんちゃん屋さんで煙に眉をひそめながら、ある時は嬉しそうに映像の仕事の素晴らしさを語り、ある時はビールジョッキを片手にグチグチと不満を口にしていた。

つい先日、仕事先の社長さんが久しぶりに近所のとんちゃん屋に連れて行ってくださった。

その時、一緒に行ったカメラマンが、「とんちゃん鍋」を注文した。

豆乳の中にとんちゃんがこれでもかというくらい入っていた。

ギトギト脂が少し緩和されて、何ともいえず美味しかった。

で、その東京支社のディレクターだった友人をとんちゃん屋に誘ったのだが、食わず嫌いで気持ち悪がる。

「なんで?一回食べてごらんよ、結構くせになるから…」と言っても、手を横に振る。

「行くなら焼き肉屋に行こうよ」と、またおかしなことを口走る。

「だから、焼き肉屋みたいなものだって…」と言っても、信用しない。

先日、一緒に仕事をしていたシナリオライターのD君に偶然会った。

たまたま、その話をしたら、D君が腹を抱えて笑いだした。

聞いてみたら、なんと、彼はMさんの行くとんちゃん屋は、ねずみなんかもぶつ切りにして、一緒にホルモンの中に混ぜるという噂を信じていたらしい。

D君に「ホルモン焼き屋さんって、みんなそうなの?」と真面目な顔をして聞いてきたという。

そりゃぁ、行きたがらないだろう。

20年もたって、その秘密を知った。

反対に、Mさんは、とんちゃんはネズミが出てくるくらい店が汚くないとうまくないと信じていたという。

ま、どっちもどっちだ。

そんな話をしていたら、食べに行きたくなった。

D君に、「とんちゃんでも食いに行くか」と言ったら、「いや、脂っこい奴は医者に止められてるから…」と実にノリの悪い返答をもらった。

「乗りの悪いこと言うなよ」が口癖だったD君に。

お互い67。

そろそろ、食べたいものも食べれなくなっていく。

ぼくも今のうちに食いたいものは食っておこうと思った次第である。











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この記事へのコメント

まだこもよ
2015年02月23日 08:51
「ホルモン」・・・美味しいかもしれないけど・・・「腸」って・・・・何か・・・・気になるなぁ~・・・ちなみに「こてっちゃん」は・・・???(「検索して調べろ!」と 兄さんに・・・言われそう・・・)
2015年02月23日 09:59
入社したころ、大阪でよくホルモン焼きとヒールでよく楽しみましたね。 翌日はみんなに臭いといわれ、金曜日の夜だけにしました。 あのころは何でもおいしかったな。

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