東京オリンピック2020

東京オリンピック2020の開催が決定した。

現役時代であれば、7年後を見据えて、どこの企業にどういう提案をすればいいか本気の話し合いが始まっていたであろう。

名古屋の会社の広告関連営業部・企画立案部門の顧問を拝命している身としては明日の会議で、少しは企画営業を促してみようと思っているが、多分、名古屋じゃねぇ的反応が強いだろう。

実は、ぼくが名古屋に来たのもオリンピックによるものだった。

もう誰も覚えてないとは思うが、ソウル五輪の時、名古屋も立候補していた。

今から思えば、そう何回も日本でオリンピックが開かれるわけがないと思うのだが、しかし、あの時は名古屋楽勝の情報が行き交っていた。

そんな折り、東京本社で4人の候補者が役員室に呼ばれ、名古屋オリンピックの先遣として“トヨタ専任チーム”の基礎づくりを依頼され、気持ちを聞かれた。

控室では、全員「おれは行くよ」と言っていたのに、実際には明確に無条件で行きますといったのは、ぼくだけだった。

で、ぼくは、名古屋支社勤務の辞令をもらい、こちらに転勤してきたのである。

ところが、何のことはない。決定したのは、ソウルの方だった。

まだ単身だったぼくは、この時、麻雀好きな支社長と雀荘にいた。

そこに電話が入った。

東京制作部のC君だった。

「ばかやろう、こんな日に遊んでんじゃないよ。ソウルだよ、ソウル…」。

ぼくは、うかつなことに「ソウル…?」、え、ロック&ソウルのソウルしか浮かばず、「え、ラジオコマーシャルのことだっけ…?」とかおかしな事を口走った。

「テレビ、見てみろ!ソウルで決まったんだよ」、そこでやっと気がついた。

「支社長、エライことです。ソウルが勝ったみたいですよ」

さぁ、ここからが大変だった。

翌日の“祝、名古屋オリンピック”の連合広告を止めなくてはならず、写植屋、凸版会社を深夜にキープして走り回った。

翌日の版は取りやめとなり、その翌日「ご声援、ありがとう」の広告が、先遣で赴任したぼくの名古屋オリンピックの最初で最後の仕事となった。

それから何となく言いにくかった(せめて5年は行ってくれといわれていた)が、ある時、支社長に聞いてみた。

「止めになったということは、もうこっちでやるしか道はなくなったということだ」と言われた。

覚悟を決めた。

東京の小さなマンションを売り、こっちに居を構えた。

まだ2歳だった長女もその後こちらで生まれた次女もここで育ち、それぞれ嫁いだ。

結果的には、名古屋に移住してよかったと思う。

でも、東京オリンピック2020の開催決定によって、マドリードやイスタンブールでぼくと同じような経験をしている若者がいるかもしれない。

たかがオリンピックというなかれ。

それで人生が大きく変わることだってあるのだから…。

ま、いまは祝賀ムード一色だが、やるべきことは多い。

東京オリンピック2020開催期間中に巨大地震襲来の可能性はゼロではない。

汚染水を貯めるだけためて、壊れて海に流れ出たでは、安倍総理は世界に対し「一死、大罪を謝す」べきだろう。

「コントロール下にある」と明言したのだから…!

民主党政権下で、一国の首相の発言が実に軽くなってしまった感があるが、今回のはまさしくその覚悟なしで言った発言では済まされないと思う。

安全、安心を約束したのだから、たとえ地震に見舞われても「さすが、日本人はすごかった」と言わしめたい。

「びっくりしたけど、何の不安も感じなかった」と選手たちに言わせたい。

それこそが本当の「お・も・て・な・し」である。

世界の宝というべきトップアスリートを預かっているのだから…。

それと、「経済効果、経済効果」とばかり強調するのはいかがなものだろう。

オリンピックがもたらす経済効果はたしかに大きい。

しかし、商業主義に流れすぎる傾向は、日本が見本を示して止めるべきである。

日本人の知恵は世界に冠たるものがあるはずだ。

だったら、本気になって原発問題を克服し、本来のオリンピックのあるべき姿を希求していい。

なかなか招致できないでいるイスタンブール、そしてマドリードの人たちが納得する素晴らしい大会にしてほしいものである。

開催が決定したならば、日本人として最高の大会を世界の人々に贈りたいと切望する。







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この記事へのコメント

2013年09月10日 20:57
ごろーさんの話には、ストーリーがありますね。 なんか短編小説を読んでいるみたい。面白いです。
ですよね。 やるからには、しっかりと世界に誇れる大会にしたいですね。
2013年09月10日 23:41
What's up?さんは、本当に褒め上手ですね。褒め上手に嫌われ者なしって、言うじゃないですか…?うらやましい美徳のひとつだと思います。
ぼくの周りの芝居仲間だけが読んでくれればいいって始めたブログですから欲もないのですが、こうしてWhat's up?さんに褒められ、毎回コメントをいただくとなんだかいい加減に書けなくなってきています。
でも、今さら気取って書けませんしね。面白くなくなったら面白くないって書いてくださいね。
2013年09月11日 10:22
ソウル五輪が決定したときに、名古屋へ転勤されて苦い思いをされたのですね。
人生は何が起点となって変わるかもしれないものですね。
私にも似たような起点が2~3度ありまして、今振り返ると「あの時、反対側へ動いていたら今日の自分はなかったなあ」と感じることがあります。
私の今の楽しみのひとつは、現役時代の会社の仲間達との、月に一度の麻雀です。
でも、皆80歳前後になっているので、チョンボの多いこと、それと半チャンに掛る時間の長いこと・・・・。
2013年09月11日 11:13
ハハハ…。ぼくも昔は雀豪の名をほしいままにしました(ウソ)が、麻雀話なら結構ありますよ。あきさんのために今度アップしますね。

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