ドッジボール

ぼくがドッジボールという球技に出会ったのは小学校4年生の時だったと思う。

最初、至近距離から顔めがけてボールを投げられた時は、なんて恐ろしいゲームだろうかと怯えたものだ。

だからぼくはすぐ外野に出ることを心がけていた。

でも、やっぱり中に居なくてはならない状況も起きる。

最初は逃げることばかりに汲々としていた。

しかし、逃げると当てられた時の姿がいかにも無様であることに気がついた。

上手な人はカスって当てられる。

しかし、逃げの一手組は容赦なくドカーンと当てられる。

無残に顔に当てられた時の衝撃は、単に痛いだけでなく、いわく言い難い屈辱感がある。

この差は大きい。

それに気がついてからぼくは受ける練習に没頭した。

親友とお互い投げ合って、低く構えて取る練習を繰り返した。

すると、すぐ、ドッジボールで当てられる恐怖はなくなり、投げる相手を目で威嚇する余裕さえ生まれた。

この辺からぼくは男としての勇気を身につけ始めたように思う。

ヘニャヘニャ男子から雄々しく立ち向かう男子へと変わって行った。

ある時、クラス対抗試合で一人だけになったが、そこからきわどいボールを拾い続け、ついには逆転勝利したことがある。

この時からクラス男子の間での扱いが変わったように思った。




今日、リア王の自主稽古で、休み時間、たまたまそんな話になった。

ダメ出しも一緒だとMさんが力説していた。

「うわっ、演出がなんか囁いている…おれのことだ、きっと」と心の中で思いながら演じているとバーンと当てられる。

「なんだこのヤロー、ダメ出ししてみろ」と開き直ると案外掠ったくらいのダメですむ。




まぁ、Mさんの笑い話なんだろうけど、一理あるかもねと思ったりする。

因みに今日の稽古では細かいダメをちょこちょこ当てられた。

当てられやすいということはまだまだなのかもしれない。

演技の道は近いようでなかなか遠い。





ダメ出しとドッジボールは一緒?


う~~ん、…どうなんだろう?


やっぱ違うだろう。


にしても、


ドッジボール。


久々に思い出したゲームであった。


懐かしい。








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