ナレーターKさんの心霊写真

先日、ある録音スタジオでナレーターのKさんに偶然会った。
企業のVTRなどではずいぶんと一緒に仕事した方である。
もっとも、最近は、ぼくの方が映像制作から離れているから多分3年ぶりくらいにはなるだろう。

実は、その録音スタジオでぼくは別の人と打ち合わせ中だったのだが、「ちょっと調べてきます」ということで、僕一人応接室でぼんやり待っていたところだった。
その隣りのボックスに、二人が入ってきて、なにやら興味深げに「えっ!ほんとですか?見たい!是非見せてください」とか言っている。
その様子が妙に静かになったとき、ぼくは持参してきた午後ティーを取ろうとして、誤って飾ってあった置物を倒してしまった。「ガシャン!!」
その時、隣から二人の叫び声が聞こえてきた。「ギャッ!」
パーテーションごしに覗き込んできた二人の上半分の顔が青ざめている。

「あれっ!Kさん?」
「なーんだ!ごろうさんかぁ…ビックリしたぁ」
「どうしたんですか?」

で、話を聞いたら、実はKさんがこの間行った心霊スポットの写真の中に幽霊が映っているという。
調べ物が終わって帰ってきたO君と四人でその映像を見た。
廃墟になっている病院だったというビルの窓に一瞬だがぼんやりした光がスッと流れる。
「すごいっすねぇ」…、実は一番はまったのがO君で、あきもせず7~8回はリピートして見ていた。

そう言えば、Kさんはこの手の写真とかが大好きなのである。
その昔も飲みに行ったとき、若い娘たちにそういう映像を見せて、一人だけもてもてだった事を思い出した。
ただでさえ、わりといい男なのだから何もそんな小物を用意しなくても十分もてるのにだ。

編集のスタッフさんと打ち合わせを終わって、その場所に戻ってきたら、案の定、今度は女の子たちがKさんを取り囲んでキャーキャー騒いでいる。またかぁ…。
TDのクロちゃんがポツリとつぶやいた。
「Kさんの心霊写真か…。夏ですね」。
クロちゃんもきっと、なにか面白くない思い出があったのだろう。
ご満悦風のKさんに挨拶もせず、ぼくたちは呪詛の念を残しつつ、録音スタジオを後にした。

ウフフフ…。

呪うのは幽霊より生身のほうが怖いんだぞ。

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