95才の携帯メールばあさん

私の母は、大正5年生まれだから、今年で満95才になる。
いま、NHKで朝の連続ドラマで「おひさま」をやっているが、主人公の陽子さんより6~7才先輩にあたる年代である。
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今も趣味の油絵を描いており、八十八の年には描き溜めた絵で「米寿展」を開いた。
さすがに最近は足が弱って、スケッチに行けないとぼやいているが、姉と油絵教室には毎週通っているらしい。
もっとも、たまる絵には困っているらしく、「誰か、絵を貰ってくれるお友達とかいない?」が最近の口癖になっている。絵が欲しい人がいると喜んで、高い額ごとポンポンあげるから額代くらいもらったらとよく言うが、なかなかねと言っておしまいである。
いずれにしても、元気で長生きしてくれている幸せは母を知る高校時代の友人からもよく指摘される。
それはほんとうにそう思う。ありがたい事である。

病気してないというだけでなく、目も耳も声もしっかりしているから、実家に電話しても何不自由ない受け答えをしてくれる。携帯にメールを送るとそれはそれで、ちゃんと返事してくれる。
変換とかもちゃんとやれているのだが、なぜだか、送られてくるメールには句読点だけがほとんどない。
「お母さま、句読点はわの所を押すと出てくるよ」と教えても、ここだけは頑なに点丸なしの文章で送ってくる。
それを指摘すると、ケラケラ笑われておしまいである。

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その母に、ぼくと孫の想介の写真を添付して送ったら、その返事が届いた。
「かにからの写真は満てんでした!これからそうちゃんのように走りまわるように元気になりたいと思います」。

その日の夕方、姉からメールが届いていた。
「お母さまはこのごろ疲れて、寝てばかりいます」。

わが年老いた母は、体を横たえてはひ孫の元気さを夢見ているのだ。

ありえない、絶対に叶えられない夢なのだが、本気で夢見ているのだろう。
きっと、夢の中でひ孫と一緒に飛び跳ねているのだ。
それを思うとせつない。

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