とりもなおさずって、何を直すの?

つい、先日、5人の若い社員を前に「社員としての心構え」を説いた。
その話の中で、ぼくが「とりもなおさず」と言ったところで、みんながなんとなくキョトンとしていることに気がついた。
「とりもなおさず君たちの諸先輩方もまた、お互い切磋琢磨しながらモーレツに働いてきた立派な社員であった…」

話し始めて何分も経っていないのに、全員の目が完全に死んでいた。

「どうしたの?」
「先生の言ってる日本語の意味がまったく分からないっす」
「え?どこが?」
「いまも、なにをなおさなかったから…立派な社員と言われたのかわかりませんでした」
「あ…とりもなおさず…は、何かを直すわけじゃないのね」
「はぁ…???」
「とりもなおさずって言うのはさ……」

もはや日本人同士の会話ではなかった。

「せっさなんとかってなんスか?(ぼくが書いたホワイトボードの字を見て)…誰かの名前スか?」
ここから先の90分という時間がとてつもなく長く、絶望感に取り巻かれ始めた。
“大学卒の子たちだよなぁ…?”
で、思い切って聞いたら、全員それなりの学歴の子たちであった。
一人は、国立大学S大卒の子だった。

「社員としての心構え」は急遽、漢字や慣用句の講座に変わった。
それでも、最後にひと言、こう言われた。
「先生、今どき、漢字ばっかりの日本語を喋る人はいないっすよ」

帰り道、茜さんおすすめの内田樹(たつる)さんの「街場の大学論」を開いたら、いきなりこう書いてあった。
学びを忘れた日本人はこうして「国民総六歳児」への道を粛々と歩んでいる。

イタタタ…。ほんとうに痛い。
学校は何やってんだ!日本語ぐらいちゃんと教えて卒業させろよ!
日本語が通じなかったらなんにも教えられないじゃないの。

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この記事へのコメント

炊飯器
2011年06月09日 22:43
切磋琢磨は知ってます☆中学の時、書初めで書きました。(当時の同級生の多くがこれ書いてました。)
「とりもなおさず」…すみません。これは初耳です。…一応文学部です、ハイ(汗)

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