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zoom RSS 「坂の上の家」観劇

<<   作成日時 : 2017/10/12 20:54   >>

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10月11日水曜日、夕方18時30分から開演の、文学座の演劇をアーラに見に行った。

アーラ・コレクション・シリーズの10作目のものである。

毎回、心に残る演劇の名作を監督、俳優さんたちが可児に滞在して作り上げ、その後、全国各地で公演していくというアーラ肝いりの企画である。

これまでも、「高き彼の物」とか平幹次郎さんの「シグナル」とか確かに心に残る名作をいくつも見せてもらった。

今回は、長崎出身の作家、松田正隆氏の「坂の上の家」。

演出は、かにの物語でお世話になった高橋正徳先生。

いろんな意味で、大きな期待感を持って出かけた。

画像


ついポロッと間違って、「坂の上の雲」と言い間違えそうだが、「家」である。

パンフレットの表紙にあるような坂道の上に立つ家。

ここに住む本上家の三人兄弟と長兄の婚約者、そしておじさんの5人が織りなす日常の一風景といった劇であった。

粗筋は、本上家の長兄幸一のところに婚約者の佐々木陽子がたずねてくる。

美しく、しとやかな陽子に三人の兄弟はそれぞれ新しい家族の増えることを喜んでいる。

そして、そこで明かされるのが。

この兄弟は、両親を長崎大水害で亡くしているのだが、兄弟支え合って生きてきたという事実だ。

だが、浪人生の次兄の慎司は、夏になって大学進学をあきらめようとしていた。

さらに、お盆の季節になるとやってくるという叔父の善一郎が姿をあらわした時、幸一は陽子との婚約を解消したと告げる。

突然、ずっと意中の人がいるからという陽子からの一方的な通告が原因だった。

だが、その真の理由は、陽子は被爆者の子で原爆症を発症しているということだった。

末妹の直子は、兄に病院に電話して、そんなことは気にしてないと言うように強く勧める。

その兄の言葉こそが、陽子の病気を癒す最大の良薬なのだと言い放つ。

それをきっかけに、慎司も料理人を目指したい旨を兄の幸一に明かすが、幸一は自分の思いを裏切られたように感じ、殴りかかる。

叔父の善一郎は、それをなだめ、自分も兄弟の中で一人劣等意識を持っていたことを明かす。

そして、次の日、いつの間にか、姿を消している。

何かの足しにと3万円を置いて。

いつもの朝食の場で。

幸一は、これを慎司の料理学校入学の足しにするよう言って渡す。

そういう淡々とした演劇であった。

一場で日常の何気ない風景から現実の側面を切り取る「紙風船」のような劇である。

衛館長は、「静かな反戦劇」と書いておられたが、まさしくそうだと思う。

俳優さんでは、直子役の石丸椎菜さんのメリハリのきいた演技が気持ちよかった。

特に、電話をかけるように迫るシーンは、とても印象的であった。

帰り際、久しぶりに「なおちゃん」さんにお会いした。

お元気そうで安心した。

あらためていわゆるお芝居仲間のつながりっていいなと思った次第であった。
























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